今月のかぶき
かぶき備忘録。
まずはじめに歌舞伎女子大学。
お昼は昨年の再演、「妹背山婦女庭訓に関する考察」
昨年同様鼻水だらだら。
そもそも新悟丈のお三輪ちゃんはニンがよく合っているのだけど、
進行役の堀内萌さんが、「新悟ちゃんといちゃいちゃしやがって」的なよくある歌舞伎女子の嫉妬心を刺激しない、超絶技巧の持ち主。
二番手辛いよねー、報われないよねー、未来なんてないもの、でも奇跡は期待せずにはいられないよね。うんうん。とかすかにのこる乙女心刺激されまくりの作品。
ラストがたまらない。思い出しても泣けてくる。
何度でも再演してほしい。
夜は「菅原伝授手習鑑に関する考察」。
新悟丈が現代語で「切腹させてくれ、わかってくれ」と訴えかけるシーンが一番のハイライト。
他の役者さんは迷い込んできた感があるのだけど、新悟丈の演技は自然に菅原の世界にいる。そんな巧さを目の当たりにして、さらに歌舞伎役者たまらんと思う沼。
そして歌舞伎座昼夜。芝翫襲名披露第二弾。ミスチルみたいな可士和さんの幕。
仁左衛門丈の綱豊と、左團次丈の口上の面白さ、そして彌十郎丈は本当におしゃべりが好きなのね、って思ったこと以外忘れた。
又五郎丈はいつみてもよい。出て来るだけでぐいっと場が上がる